少し前のことですが、本棚がパンパンになってきたので読まない本を処分することにしました。
某大型中古書店にいくつか持っていきましたが、やっぱりそんな値段が付かないんですね。ものによっては5円・10円もざら。
時折100円~200円の値が付いたりもしますが、おそらく本の市場相場がすぐにわかるような仕組みがあるのでしょう。なかなかシビアな買取価格でした。
そこでどうせ処分するなら少しでも本を買う費用の足しにと思い、ヤフオクで販売することにしました。その時に本を数10冊ほど売って気づいたことをまとめます。
書籍は落札されにくい?
本をオークションに出品しはじめたばかりの話。
主に小説や実用書をオークションに出品しましたが、びっくりするぐらい落札されませんでした。
希望の価格を付けて、終了日も人の目にふれやすい土日の夜などに設定しましたが、撃沈。
出品物が特に話題性のない、普通の本であったから、でしょう。
送料がクリックポスト164円と出品価格よりも高く、落札者側も送料コストを考えると入札しにくいという実情も。
落札されるための工夫
このままではいかんと思い、書籍が落札されるように少し工夫をしてみました。具体的には「競合調査」と「即決価格の設定」です。
競合の調査
特別な本ではないので、当然のように競合する出品物があります。そこで価格調査をしました。
基本は書籍名による検索でOK。そこでその書籍の「相場」がわかります。
次は最安価格の商品をチェック。本の状態や送料を調べます。「最安」であることが必ずしも「最良」であるとは限りません。訳ありの出品物である可能性もあります。
最安出品物より自分の商品の状態が良い場合は、それより多少価格を上げたり。特に差異が無い場合はそれに合わせたり。状況で調整します。
即決価格の設定
オークションというのは基本天井無しなので、価値のあるものはどんどん価格が上がります。
しかし書籍はもともとの定価があり、レア本でもない限り市場の相場は安定しています。
そこで「この価格を入れれば即オークション終了」という「即決価格」を設定します。
本って読みたくなったらすぐ手に入れて、1分1秒でも早く読みたくなりませんか?そんな本好きの心理を考えて、終了日時と関係なく即決できるようにしておきます。
私は例えば終了価格を相場の「300円」と設定したら、即決価格は「350円」のように少し上乗せすることが多いです(競合の状況によります)。
そうすると気の長い人は300円で入札、スピード重視の人は350円で即落札、といった感じでニーズに応じた対応ができます。
実際に即決価格を設定することで、書籍の落札率が大分上がりました。
適切なタイトル設定
オークションは検索命。特に書籍はピンポイントで検索されることが多い商品です。
そのため、出品物のタイトルには書籍名・作家名を正確に入れましょう。
余裕があれば出版社、できれば「講談社」よりは「講談社文庫」「講談社現代新書」のようなレーベルを入れると有効。文庫・新書といった本の形式が伝わりやすいです。
セット商品もあり
その他、落札率アップの方法として、セット商品・まとめ売りをするという手法もあります。
例えば「宮部みゆき3冊セット」「SF名作5冊セット」のように、作家やジャンルでまとめた出品物を作ってしまうのです。
落札側のメリットは欲しい本をまとめて手に入れられて、送料・単品価格を抑えられること。出品側のメリットは不要な書籍をまとめて売れる、ということです。
ちまちま安い価格での出品はめんどくさい!という方にもオススメです。
損をしないために
といった感じで落札率アップのためには「競合の調査」と「即決価格の設定」が重要であると気づいたのですが、注意したいこともいくつかあります。
競合がいない場合
自分の出品物に競合がいない場合、強気な価格設定をしても良いかもしれません。ひょっとしたらプレミアが付いているかもしれませんので、Amazonやネットの中古書店で価格を調べてみましょう。
ただし競合がいないからといって必ずしも落札されるとは限りません。その場合はその本にニーズがあるかどうか、をもう一度考えてみましょう。なにものにも「適切な価格」があるものです。
出品時期を調整
書籍の内容によっては出品時期によって落札されやすい・にくいが出ます。
例えば夏にスキーの本を出品したり、冬に海水浴の本を出品しても、ニーズが低いのでそもそも見られないし、落札されても大した金額にはならないですよね。
本が求められる、需要の高い時期の「少し前」を狙って出品すると、落札率がアップするでしょう。
時期外れの場合は少し寝かせておく、というのもアリです。
即決設定をしない方が良いケースも
即決価格を設定すると良い、と書きましたが、以前に即決を設定していたら損になったかもという出来事がありました。
とある本を出品する前に競合調査をしたのですが、どう考えても定価の価格を入札価格が上回っているという状況でした。
特にプレミアが付いているわけではなかったのですが、「なんかおかしいな…」と思い、その本は即決設定をせずに出品。
すると「初版ですか?」という質問が。本の奥付をみたところ初版だったのでそのように回答すると、あれよあれよという間に価格が上昇。最終的には定価の3倍近くの値が付きました。
あの時ほど即決にしなくて良かった…と思ったことはありません(笑)。稀なケースではありますが、利益の取りこぼしが無いようにしたいところです。
スタンスは「気長に待つ」
以上に気をつけて出品したら、あとは入札が入るのを待つだけです。
人気・話題の本、刊行まもない本、流行している特定ジャンルの本などは本当に一瞬で売れます。
しかしそうでない本はいつまで経っても売れない…。適切な価格、即決を設定したのに売れない…。
どうしたら良いか?
気長に待ちましょう!
オークションでの本探しは、その人がその本を読みたくなってからアクションを起こすものです。
その熱はいつ高まるかわかりません。書店でプッシュされたり、有名人が読んでいたり、テレビで紹介されたりした時に、本好きの心がプッシュされることも。
そしてその熱が高まった時、あなたの出品物がオークションに存在していれば、「読みたい!」と思った人は入札、もしくは即決で落札をしてくれるでしょう。
落札されるためにはまず、「オークションにあなたの本が存在していること」が大事なのです。
終了日時をできるだけ先にし、落札されなかった時の自動出品も3回に設定しておけば楽チンです。
それでも落札されない時は
値段を買えても、工夫をしても、それでも落札されない本というものも確かにあります。それに不要品は早く処分したいし、現金化も必要ですね。そんな時は以下の方法で本を処分しては。
売る場所を変える
これは妻の体験談なのですが、ヤフオクで売れなかったものが「メルカリ」だったら一瞬で売れた、ということがあるそうです。

売れたのは主に児童書など子供向きの本や、親御さんが読む教育関係の本です。今はPCを使わずにスマホだけでオークションやフリマを使う人が増えたのでしょうね。特にお母さん方はアプリでメルカリを利用するケースが多いのでしょう。ニーズに合致した場所を選ぶと、また別の結果になるという好例です。
中古書店に売る
めぐりめぐってスタート地点に戻った感もありますが(笑)。やはり中古書店の存在は大きいです。安値でも買い取ってもらえたら、本を捨てるよりもなんぼか得ですよね。
近隣に大型中古書店があったり、移動手段がある場合はいいのですが、大量の本を書店に持っていく手段がない!という方はネットの古本買取を利用するのも手です。
ネットで買取を依頼し、いらない本を梱包して自宅で集荷を待つだけで、重たい荷物を運ぶ手間もありません。集荷が終わったらあとは査定を待つだけ。私も利用したことがありますが、簡単すぎてびっくりしました。
のように、ジャンルによって買取依頼先を選ぶ、というのも高額買取につながります。
何度もオークションに出品したけど売れ残った、という本がたくさんある方は、ネットの宅配買取を利用すると良いのでは。
まとめ
以上、売れない本をオークションで手堅く売る方法でした。基本は相場の調査と即決価格の設定ですね。落札率アップ→現金化して、次に読む本の購入資金にあてると読書ライフが捗るでしょう。
なおヤフオク!への出品にはYahoo!プレミアムの登録が必要です。詳細はリンク先よりご確認ください。
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