人生で自分の手元に一時あったけど、いろいろな理由で手放した小説や絵本・ゲーム作品があります。
しかし本当におもしろい作品って、ふとそのおもしろさを思い出して、いつの間にかリピート買い・再購入してしまいます。
というわけで、一度は処分してしまったけれどまた手に入れてしまった、思い入れ・魅力のある小説・絵本・ゲーム作品群を振り返ってみました。
小説
宮部みゆき「火車」
宮部みゆき氏のミステリー小説「火車」。
一番最初に読んだのは、父親が買ってきたハードカバー。のちに再読したくて文庫版を再購入。以降、数年おきに読んでいます。
初読時はクレカを持っていませんでしたが、持つ前と持った後では読後感が大きく違うような気がします。
大人になってクレジットカードを持つと、この小説の真の怖さ・切なさを感じ入ります。
何度読んでもおもしろい、自分の好きな小説トップ5に入る一冊。
引間徹「19分25秒」
第17回(1993年) すばる文学賞受賞を受賞した小説。
一周5キロのコースを片足に義足を付けロボットのごとく正確に、しかも驚くべき速さで歩く男。今の彼はオリンピック記録をも上回っているのだ。主人公はそんな彼に惹かれこのコースを19分25秒で競歩しようと挑戦を始める。このタイムこそは世界記録なのだ。(Amazon商品説明より)
という、競歩を題材にしためずらしい文芸作品。
こちらも近年中古で再購入した小説。おそらく絶版になっていると思われます。
主人公、そして義足の競歩ランナーの、熱い描写にのめりこんでしまう…と書きながら、詳細はやや忘れかけ。また近々再読してみよう。
スティーブン・キング「デッド・ゾーン(上・下)」
交通事故による昏睡状態から4年半ぶりに目覚めた男が、図らずも予知能力を身につけてしまったがために苦悩する、悲哀に満ちた物語。
昔は日曜洋画劇場で、映画版も良く放送していました。これがきっかけでスティーブン・キング作品を読み始めたような。
映画の主役を務めたクリストファー・ウォーケンは、私の中では主人公ジョン・スミスそのものです。
キングの小説は多々読みましたが、その中でもかなり好きな作品。望まざる超能力に振り回される主人公の葛藤が、「超能力」に対する見方を変えてくれました。
映画・小説ともおもしろい。どちらも魅力のある作品です。
原りょう「そして夜は蘇る」
こちらもハードカバーを購入後、文庫版を再購入。探偵沢崎の活躍するハードボイルド小説第一作。
沢崎のように、皮肉が効きすぎたトークをする探偵がいたら、まず干されると思われるが、そこをあえて楽しむ(笑)。
新宿署の錦織・ヤクザの橋爪など、サブキャラクターもいい味出してます。
探偵沢崎シリーズでは本作と「私が殺した少女」がオススメ。
貴志祐介「黒い家」
多分新刊で購入したと思います「黒い家」。一度処分し、近年再購入。
自分の中で、ジャパニーズホラー小説の筆頭格。全編に漂うブラックな雰囲気がたまらんです。映画化もされましたね。
映画は未見ですが、キャストを知った後では、小説中のあの人があの人にしか見えません。
是非深夜に、布団の中で一人で読んでいただきたい作品。
絵本
瀬田貞二・林明子「きょうはなんのひ?」
大好きだった絵本。自分の子どもにも読んで欲しくって、買いました。
初版は1979年。1979年!
でも絵柄が全然古くないんですよね。スゴすぎる。
まみこちゃんの謎の置き手紙を元に、お母さんが家中を探検する話。
今見直しましたが、本編中の9割はお母さんの描写でした。お母さんの冒険ですね。これがまたおもしろい。
谷川俊太郎・和田誠「とぶ」
大人になって中古で一冊、そして運良く再販されていたものをもう一冊、計二冊も買ってしまった…。谷川俊太郎さんと和田誠さんの絵本「とぶ」。
谷川俊太郎氏の朴訥とした文章、和田誠氏のほのぼの感のある絵、そして何より、ページいっぱいに広がる「青」が印象的。
子ども時分、一番好きな絵本でした。そして今でも。
佐々木マキ「ムッシュ・ムニエルをごしょうかいします」
ちょっと不思議なやぎの魔術師「ムッシュ・ムニエル」が、とある街へ弟子を探しに来て…というお話。
佐々木マキ氏のコミック調の絵柄が楽しい、幼少時よりお気に入りの絵本です。こちらも子どもが生まれてから再購入しました。
ユーモラスなその風貌と、実は人をさらって弟子にしようとするブラックな設定。
おもしろさ95%・怖さほんのり5%な感じが、今でも印象に残っている理由でしょうか。
ゲーム
ナムコ「エースコンバット2」
「エースコンバット」シリーズは1~3までプレイしましたが、この「2」が一番好き。100円で再購入。
ミッション、戦闘機、そして音楽が何より素晴らしい。各ミッションに現れる、敵のエース機とのドッグファイトに燃えます。
夜間作戦「MISSION 27:敵制圧都市攻撃 -JEWEL BOX-」とそのBGMは、今も記憶に残るミッション。
空母への着陸を失敗するのはお約束。戦闘機ゲームの金字塔。
ナムコ「レイジレーサー」
ゲームも好きだけど、BGMがお気に入りの一作「レイジレーサー」。近年100円で購入。ゲームより音楽CDとして楽しんでます。
本作は各レース前にBGMが選べるのですが、必ず手動で「Rage Racer」を選んでました。
ナムコのプレステゲームは、音楽CDとしても楽しめるのが良いですね。
カプコン「スーパーパズルファイターIIX」
「ぷよぷよ」に代表される落ち物パズルゲームを、カプコンがスト2シリーズとヴァンパイアシリーズのキャラクターを使って作った「スーパーパズルファイターIIX」。数年前にオークションで再購入。
ステージ終盤、ブロックがほぼ上まで積み上がった状態からでも逆転可能なシステムが楽しく、特に対人対戦で盛り上がること必至のゲーム。
ダンを使うとさらに楽しくなります。
カプコン「バイオハザード(初代)」
友人に借りたのを皮切りにプレステ版購入。以降、セガサターン版、再度プレステ版、再々度プレステ版、最後にゲームキューブ版を購入と、人生で一番再購入したゲーム。
私のゲームハード歴はPS2で止まっているので、最新作はプレイしていませんが、これぐらいの適度な難しさがまたやりたくなる理由なのかも。
ちなみにゲームキューブ版は怖そうなので、ほとんどプレイしていません。
コナミ「ヴァンダルハーツ」
コナミのシミュレーションRPG「ヴァンダルハーツ」。
攻撃や魔法の独特なエフェクトがクセになります。難易度がそれほど高くないので、やりやすい作品でした。
特定のアイテム獲得とミッションクリアで、主人公が最終到達するクラス「ヴァンダリアン」は、反則的に気持ちイイ。
この作品もプレステ版→サターン版、のちに再度、プレステ版とサターン版を購入したゲーム作品です。
アスキー「シルバー事件」
発売当時にジャケ買いした「シルバー事件」。当時はまったく面白みを感じることができず、プレイ後すぐに売却。
しかし近年、何故か再プレイをしたくなり、中古で購入。その独特なセンスとダークな世界観にはまっています。
歳を取って、ゆっくり進められるゲームが合うようになってきたんですかね(笑)。
おわりに
以上、「おもしろい小説・絵本・ゲームは一度処分しても再購入してしまう」でした。
ネット通販やオークションの発達によって、思い出深いエンタメ作品を再度楽しめるようになったのは、ありがたいことです。
振り返ってみると、人生の初期の段階、まだ知識や経験の少ない時期に記憶にすりこまれたものって、脳内に強烈な印象を残しているものですね。
そして過去の名作を楽しむとともに、また数十年後にもう一度楽しみたいと思える作品に巡り会えるよう、日々新しいものにチャレンジして行きたいものです。
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