映画「この世界の片隅に」感想。原作漫画未読でもおすすめ!

映画「この世界の片隅に」を遅ればせながら見てきました!2016年11月12日の劇場公開から2ヶ月強おくれての鑑賞です。

公開よりじわじわと人気が上がり続け、2017年になっても止むことのない称賛の声。クラウドファンディングにより資金を集めたり、能年玲奈から改名した「のん」さんが主演だったりと、本編以外でも話題を集めました。

原作はこうの史代氏の同名マンガで、アクションコミックスより上・中・下の全三巻が発売。私は原作既読でしたが、映画の知識はあまりない状態で見に行きました。

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感想

基本、ネタバレなしの感想です。

ビジュアル

背景や雰囲気など当時の広島を忠実に再現しているということが話題になっていましたが、抑えた色遣いでありながら印象に残るビジュアルでした。

先だって「君の名は。」を見ており、そちらは色鮮やかな青と緑が印象的でした。「この世界の片隅に」では海・山など同じように青・緑が描かれるシーンが多いのですが、彩度を抑えた色が「過去」である昭和初期の世界観を演出。同じアニメーション作品ながら背景でかくも雰囲気が変わるものかと驚きました。

声優

主人公・すず役は話題ののんさん。これは評判通り、素晴らしい演技でしたね!すずの幼少時代が描かれる序盤はやや固いかな?という印象でしたが、中盤~後半はすずと一体化。すず自身が話しているようにしか聞こえませんでした。

俳優さんがアニメーションに声をあてることの是非については時々話題になりますが、「この世界の片隅に」においては完全に成功しているのでは。のんさんの朴訥とした雰囲気がすずにピッタリでした。

他配役については、プロの声優さんや俳優さんなど様々。基本的にどのお声もキャラクターにはまっており、違和感を感じることなく作品を楽しめました。

その中でのんさん以外に印象に残ったのは、黒村晴美役の稲葉菜月さん(ちゃん?)。子役と言っていいのでしょうか、うまいですね!特に笑い声の演技が素晴らしいかった。

続いてお義父さん・北條円太郎役の牛山茂さん。こちらも朴訥とした人の好さそうなおじさんを、優しい声で演じていらっしゃいました。

白井リン役の岩井七世さん。こちらは女優さんだそうですが、娼婦であるリンの艶っぽい声が耳に残りました。原作と違って出番の少ないリン。もっとその声を聞きたい!と思わせる演技でした。

音楽

音楽、および歌の担当はコトリンゴさん。主題歌や挿入歌・BGMなど、「この世界の片隅に」の世界観に実にマッチしていました。ゆったりとしたメロディーと、優しい歌声。いつまでも浸っていたい空気を感じさせてくれました。

「君の名は。」もそうですが、アーティストが主題歌のみならず、映画の世界観を理解して音楽を作りあげると、作品の完成度が高まるという好例なのではないでしょうか。

全体の感想

一部カットされたエピソードなどもありますが、基本的に実に原作に忠実な映画だな、という印象です。すごい!とか、おもしろい!といった感想は似合わないですね。見終わったあとにじわじわくるきて、すず達の生きた時代に思いを馳せる感じ。

ああ、こういう時代があったのだな。この時代を生きた人々がいたのだな。それは遠い昔の出来事ではなく、今を生きる私達と地続きなのだな、ということが映画を見終わったあと胸に伝わってきます。

わずかな配給を工夫して食卓を準備し、防空壕を掘って空襲を逃れ、絵を描いて手に入らない甘味に思いを馳せる。戦争を生き抜いたということだけでなく、あの時代に確かに足を地につけて生きてきた人たちの息遣い。それが現在の私達につながっている。

そして特に印象に残ったのは「手」の表現・描かれ方。頭をなでる手、絵を描く手、もんぺを縫う手、人とつなぐ手。何かをしている時の手の描き方から、その時代に生きた人たちの温かみが伝わりました。序盤ですずのおばあちゃんが彼女の頭を優しくなぜる描写はいいですね。遠い昔を思い出しました。

人と人とをつなげる手が、文字通りこの世界の片隅に生きる私達につながっている。そんな気がします。なおネタバレになるのでここでは書きませんが、主人公すずにとっても「手」は重要な意味を持っています。

まとめ

というわけで相変わらずの素人駄文ですが、大人気の映画「この世界の片隅に」の感想でした。

私は原作マンガを読んでから映画を見ましたが、もし未読であれば、映画を先に見てから原作で詳細を補完する、という流れの方が良いかもしれません。

また鑑賞前には小学生の息子と見たいな、とも考えていましたが、小学生にはちょっと早いかもしれませんね。濡れ場ではないのですが、ちょっと大人の雰囲気を醸し出すシーンもあるので、中学生以上の方がより理解できるのではないかと。

あとラスト前とエンディングロールで、原作には無いシーンが追加されています。この映画オリジナルの部分、とても良かった!マンガ既読の方も、是非本編でお確かめください。

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