漫画好きならばチェックしたい「これも学習マンガだ!100作品」 | ネットタイガー

漫画好きならばチェックしたい「これも学習マンガだ!100作品」

今週は読書週間だそうで、毎日新聞に「第61回学校読書調査 中村伊知哉・慶応大大学院教授に聞く」と題した特集ページが掲載されていました。

第61回学校読書調査:中村伊知哉・慶応大大学院教授に聞く 世界を知る入り口 マンガ文化の力 きょうから読書週間

こちらの紙面(毎日新聞2015年10月27日付)で

日本財団は、新しい世界の発見や学びにつながるマンガを発掘する「これも学習マンガだ!世界発見プロジェクト」として、選出した100作品を発表した

ということで紹介されていたのがこちら。

2015 年度からスタートする新しい世界を発見できるマンガや学びにつながるマンガを選出・発表し、作品を国内外の読者に届ける事業です。マンガの持つ「楽しさ」「分かりやすさ」「共感力」に着目し、社会をより良いものにしていくことを目的としています。マンガを通じて、「楽しみながら学ぶこと(=edutainment)」を継続的に...

既にブックマークも結構ついているのですが、全く知らなかった…。同サイトの「プロジェクトについて」を見ると

「これも学習マンガだ!〜世界発見プロジェクト〜」は、2015年度からスタートする新しい世界を発見できるマンガや学びにつながるマンガを選出・発表し作品を国内外の読者に届ける事業です。マンガの持つ「楽しさ」「分かりやすさ」「共感力」に着目し、社会をより良いものにしていくことを目的としています。マンガを通じて、「楽しみながら学ぶこと(=edutainment)」を継続的に推進していきます。

という企画だそう。広義の「学習マンガ」を商業作品から選んでいる、というのが特徴ですね。先にご紹介した中村伊知哉さんのインタビューからも抜粋すると、

−−監修を務めた100作品から知識は得られますか?

学習マンガではない大人が読むようなマンガでも学びにつながるよね、ということ。(中略)だから子どもには、こういうマンガを読め、と言うのではなく、ちょっと背伸びしてこんな作品を読んでみたら、と薦めたい。

ということで、子どもたちの世界を広げるちょっとしたお手伝いをする選書、という向きが感じられます。

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「これも学習マンガだ!100作品」の詳細と雑感

「これも学習マンガだ!100作品」では11ジャンルを設定し、二人の監修委員(中村伊知哉氏・里中満智子氏)と7人の選書委員が選んだマンガ100作品をコメント付きで紹介しています。ジャンルの詳細と作品数は下記の通り。

  • 文学(7作品)
  • 生命と世界(8作品)
  • 芸術(9作品)
  • 社会(11作品)
  • 職業(13作品)
  • 歴史(15作品)
  • 戦争(7作品)
  • 生活(4作品)
  • 科学・学習(8作品)
  • スポーツ(8作品)
  • 多様性(10作品)

「文学」「芸術」「スポーツ」といった定番分野から、「職業」「戦争」と現実を見据えた分野、そして性差・障害といった通常の児童選書などでは扱いにくい(と思われる)「多様性」まで、興味深いジャンル設定です。

紹介されているマンガも思い切ってるな、という印象。「寄生獣(岩明均/生命と世界)」、「山賊ダイアリー(岡本健太郎/職業)」、「アドルフに告ぐ(手塚治虫/戦争)」「風と木の詩(竹宮恵子/多様性)」など、なかなか冒険的なタイトルが目白押し。実におもしろい。ちなみに作品によっては「★小学生からOK」マークが付いています。まあ小学生に「寄生獣」はちょっと早いですね(笑)。

※()内は作者と選出ジャンル。以下同じ。

自称「マンガ好き」の私の読書率は…

紹介されている100作品で、私が読んだことのある作品を数えてみました。結果…28作品でした。3割もいってない!結構いろいろな漫画を読んでいるつもりの自称「マンガ好き」でしたが、まだまだ修行が足らないですね…。知らない作品もたくさんありました。

早速一冊買ってみました

そんな未読の作品を調べてみたところ、読みたいな、と思う作品がいくつかありました。とりあえず単巻で読みやすそうだったこちらを電子書籍で購入。

「生活」ジャンルより「奈知未佐子短編集 ~思い出小箱の15粒~」です。作者のお名前も失礼ながら今回初めて知りました。本作は童話・昔話風の創作物語を15編収録しています。そして読んだ結果、ちょっと後悔。紙書籍で買えば良かった!

何このやさしい世界。読んでて涙が出そうになりました。かわいいいたずら子狸を描いた「廻り地蔵」、少年を守る執事の秘密「ハリソンさんの傘」、気弱な闘牛と子どもたちの心の交流「鐘つき堂のうら」、不思議な運命をたどる女性を描いた「ヨランダ・ボーの薬草」など、心温まってホロリとくる話がいっぱい。「これも学習マンガだ!100作品」サイトの本作紹介ページでの推薦コメントで「すべての図書館の児童書のコーナーにあったらいいのにと心から思う」とありますが、これは確かに子どもに手にとってみてほしい作品でした。

おすすめは「アフター0」

そんな新しい出会いもあったこのリスト。既読作品の中で「ああ、これは読んで欲しいな」というおすすめ作品が多数ありました。その中で1作品を選ぶとしたら、「科学・学習」部門の「アフター0(岡崎二郎・著)」でしょうか。

コミカルでとっつきやすい絵に、科学知識をふんだんに詰め込んだSF・オムニバス。多彩な題材を扱った本作は、子どもたちに新しいことを学ぶ「きっかけ」を与えてくれるのではないでしょうか。もちろん大人が読んでも楽しく、勉強になる作品ですよ。

「アフター0」以外では「岳(石塚真一/スポーツ)」「ファンタジウム(杉本亜未/多様性)」「夕凪の街 桜の国(こうの史代/戦争)」「ギャラリーフェイク(細野不二彦/芸術)」あたりを推したい。それと「ナニワ金融道(青木雄二/社会)」は青少年たちに絶対オススメですね(笑)。

まとめ

というわけで読書週間からの「これも学習マンガだ!100作品」のご紹介でした。具体的なリストについてはサイトからどうぞ。各作品のコメントもとても参考になります。

100作品には選ばれていませんがこのリストの趣旨に沿うと、「霧の中のラプンツェル(あらい・まりこ)」「MASTERキートン(浦沢直樹・長崎尚志)」「志乃ちゃんは自分の名前が言えない(押見修造)」「とめはねっ! 鈴里高校書道部」あたりも個人的におすすめ。また次の機会があればリストアップして欲しいですね。

私は未読の作品では「22XX(清水玲子/生命と世界)」「健康で文化的な最低限度の生活(柏木ハルコ/社会)」「いちご戦争(今日マチ子/戦争)」「ヒノコ(津田雅美/科学・学習)」が気になりました。また機を見て読んでみたいと思います。「新しい世界や学びの発見につながる」選書としても、マンガ好きのためのリストとしてもとても参考になるリスト。未読の方はぜひサイトをチェックしてみてください。

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