「なるはやで」もバランス取って | ネットタイガー

「なるはやで」もバランス取って

社会人になって「なるはや」という言葉に出会われる方も多いと思います。 実は私、以前にこの「なるはやで」が飛び交う業界におりまして…。この「なるはやで」には少し感じるところがあり、それについて考えてみました。

なお、私は仕事を受注する立場で「なるはやで」を言われる方の人間です。直でやりとりするのは主に代理店の方。そしてその先に本クライアントがいらっしゃいます。関係を簡単にすると「受注(作業)者」「代理店」「発注者」です。以上を念頭においてお読みいただければ幸いです。

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「なるはや」とは?

「なるはや」とは「なるべく早く」の略で、もう少し細かく書くと「できるだけ早く仕上げてください」の意です。用例としては

A「いつが締め切りですか?」
Q「なるはやで」

のような感じ。要は締め切りや納品日ははっきり決まっていないけど、可及的すみやかに仕事をしてくださいね、という場合に良く使われます。言われた方ははっきりいってうっとうしいことこの上ないです(後述)。

「なるはやで」はここ10年ぐらいで増えた?

個人的な体感ですが、「なるはやで」と言われることがここ10年ぐらいですごく増えた気がします。それ以前はどうだったかというと、もちろん「なるはや」案件もありましたが、納期にもう少し余裕があったり、ちゃんとスケジューリングされた案件もそれなりに存在していました。それが10年前~ここ数年ぐらいの期間で段々減ってきて、ほぼほぼ「なるはや」案件が主流を占めるように。ビジネスに求められるスピードがどんどんアップしてきた、ということでしょうか。

※お付き合いしているクライアントが徐々に変わってきた、ということもあると思います。

なぜ「なるはやで」になるか

代理店の方が「なるはやで」を頻発するのは様々な理由があると思いますが、いろいろと折衝があった上での「なるはや」なのでしょう。一番は「本クライアントが無理を言う」ではないかと推察します。なので受注した場合は金銭・仕事の継続の考慮はもちろんですが、お付き合いのある方のお役に立つために、何とかしたいという気持ちを持って仕事に臨みます。とはいえ毎回毎回「なるはやで」だと、やっぱり受ける側も人間。「またか…」という気分になることも正直ありました。

「なるはやで」って言われて困ること

  • 納期までの段取りをしにくい。
  • 手持ち仕事が混んでる時、他の案件との調整を付けにくい。
  • どれぐらいで出来ればクライアントに喜ばれるのか掴みにくい。

といったことでしょうか。それに皆さん「なるはやで」とおっしゃる(笑)ので、優先順位の付け方が難しい。余裕のあるときだったら最優先、喜んで対応させていただくのですが。

そして何より受注側と発注側で、「満足の温度」に差が出やすいのですね。ものすごく急いでやった割に「そんなに時間がかかったの?」という空気になったり、逆に思ったより時間がかかったのに「早くやってくれてありがとう!」と言われたり。納期の設定があると「納期までに完成した満足感」をお互いに共有できるのですが、「なるはや案件」はその辺が難しい。

「なるはやで」は無い方がいい?

では「なるはやで」は無い方がいいのか?と聞かれると一概にそうとも言えません。「なるはや」案件にも

  • 手離れが良い。
  • 長期案件よりも報酬を早めにもらえる(比較的)。
  • スケジュールをクリアすることでクライアントの信頼を得ることができる。

といった良い面があります。特に3番目、重要です。受注者にとっても代理店にとっても、本クライアントに「なるはやで対応、できまっせ!」という姿勢を見せておくのは損なことではありません。あとこれが良いことかどうかは微妙ですが、「なるはや案件」をこなすことによって鍛えられる、経験値が上がる、というのは実際にあります。やってるうちに「何とかする!」って意地になってしまう(笑)。どんな仕事でもスケジュール管理できた方が望ましいことは確かですが、現実的に急ぎの仕事は発生するものですしね。

大事なのはバランス

とは言っても「なるはや案件」、発注される仕事が全て「なるはや」だったり、実は納期に大分余裕があったり、また「なるはや」でやったはいいが成果物が実働するのがずっと先だったり、などという「なんちゃってなるはや」が往々にしてあります。そんなことが常態化すると、皆が疲弊するだけですし、互いの信頼感も無くなります。

やはり大事なのはバランス。代理店から「なるはやもあるけど、スケジュール管理できる仕事もちゃんとまわすよ」という姿勢を見せてもらえると、受注側としても代理店・クライアントを信頼できますし、なるはや案件でも「このクライアントのためだったら頑張ろう」という気になってくるものです。アメとムチ、とはちょっと違いますが、「なるはや案件」と「適切な納期が設定された案件」のバランスが取れているのが良いですね。理想ですけど。

最後に

ということをツラツラと書きましたが、実は一番嫌なのは、自分のもっている案件だけを「なるはやで」部下にやらそうとする上司だった、ということを思い出しました。敵は身内にあり、なのかもしれません。皆様も「なるはや」を頻発する関係者にはご注意ください。

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